2013年03月15日

商談プロセスの定石(フォロー営業編)

前回の「商談プロセスの定石(事後処理編)」では、次のことを示した。

 ・営業活動は「受注獲得」で終わりではない
 ・提案商材によっては受注獲得後に本領を発揮しなければならない
 ・事後処理は、明確な業務標準に従って行うものである

今回は、商談プロセスの新たな幕開けとなる「フォロー営業」について触れてみることにしょう。

私は過去に「よく売る」営業マンをみてきたが、次に示す要素があったとしたらどう感じるだろうか?

契約を取るまでは、足しげく何度もお客さんに会うが、売った途端にパッタリ行かなくなる者。
売ったはいいが、いつもクレーム処理に追われる者。
二度とお客さんに会えないような売り方をしている者。

このように、いくら「よく売る」ことができても、これで営業職の責務をまっとうしていると言えるだろうか。
いや、到底認めるべきではないだろう。

これらの者たちの末路は、たいがい退職 ⇔ 転職を繰り返すことが多い。
そして、自分が気づかないかぎりは、違うフィールドでも同じことを繰り返すはずだ。
これでは、営業マンとしての「資質」が問われても仕方ないと言える。

私は、「営業マンとは、企業の姿そのものである」と思っている。
その主体となる営業マンが責務をまっとうできない、継続性が保持できないとなると企業の存続すら危ぶまれる。

商談プロセスを確実に歩み「見込み客を顧客化」するまでは良い。
しかし、それだけで終わりにしていたら事業の継続性が保持できない。
今度は、「どうやって顧客を得意客にしていくか」に企業存続のカギが隠されているのである。

つまり、フォロー営業とは企業にとっての生命線である。
そして、顧客との信頼関係を持続可能なものにつくりあげていくためでもある。

この2つを前提として、今度は「得意客化」するためのあらたなプロセスを考え、実行することだ。

私が思うには「営業にとって真の姿がここから現れる」と言ってもいい。

なぜならば、これまで歩んできた商談において、

  「お客さんにとって最適な提案(商材)はこれです!」
  「こんなメリットがあります!」
  「こんなことが実現できます!」


と言い切って営業をしてきたはずだ。

お客さんは、その言葉を信用し、納得して決断したわけである。
営業マンにとって、その言葉通りにまっとうする責務は非常に重いと言える。

私も、営業マン時代に上司からこんなことをよく言われたものだ。

「いいか、契約を取るために一生懸命やるのは当然だが、買ってもらったお客さんには、もっと一生懸命やれ!」と。

アプローチ編」で少し触れた話だが、本当の意味でお客さんとの信頼関係は、ここから結ばれると思うわけである。

信頼を獲得すれば、お客さんの頭の中で「自社のポジション」が確立できる。
ポジションが確立できれば、他社を排除した「特命ビジネス」が行えるようになる。
更には、お客さんの持つ「ネットワーク」に参入する権利が与えられる。
ネットワークの参入は、「紹介案件」を呼び込む。
紹介案件の獲得は、すなわち「最優良見込み案件」を手にすることである。

まさにこれ、「持続可能な営業活動(=サステナブル・ビジネス)」と言うべきものであり、「営業の真髄と醍醐味はここにあり!」と言ってもいいだろう。

さて、これまで商談プロセスの「あり方」や「やり方」を段階別で捉えてきた。

次回は、「商談プロセスの定石(実践ケース編)」ということで、
「商談プロセスの定石をいかに実践的に活かすか」
という現場主体のケース事例に合わせた『適応力』について取り上げてみよう。


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posted by エナジストワークス株式会社 at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 営業の定石論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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