・市場の構図は、「自社」「顧客」「競合」の三つ巴であること。
・三つ巴の構図には「市場競争原理」が働いていること。
・競争優位に立つためには「武器」を持ち、磨き上げること。
自社が狙いを定めた市場とは、まさしく自社が生き残り、繁栄できる要素があるからこそ戦いに挑む価値があるものと言える。
市場での戦いは、格闘技の試合とは違い、敵に対して直接ダメージを与えて勝つものではない。
市場シェアを取るために、個々の顧客に選択材料を与え、「選ばれること」が勝つ証となる。
そこで重要になるのは「戦う武器(=競争アイテム)」だ。
競争アイテムとなるのは、商品力そのものでも良いが、他社も引けを取らない商品力を持っているとすれば、競争優位にはなり得ない。
そうなると、商品力以外で「顧客から選ばれるための価値」を訴える必要があるのだ。
そこが、競争力の源泉になる要素が大きいと言える。
もしも、目の前の顧客からこんな質問があったら、どう答えるだろうか?
「この商品を、あなたの会社から買うメリットは何ですか?」
「あなたの会社を選ぶ理由は何ですか?」
「他社を選んだ方が良い場合はどんなことですか?」
この質問に簡潔に答えられ、かつ、エビデンスが提示でき、顧客が納得することができれば、それが「競争アイテム」に値するものである。
ちなみに「他社を選んだ方が良い場合」の質問であるが、この意味するところは「他社の競争アイテムが何であるか?」である。
競争アイテムとは、他社よりも優れ、勝算が見込めることは自社も他社も考え方は同じである。
もしも、他社が自社よりも競争優位な点で顧客に訴求してきたら、同じ土俵で勝負しても勝ち目はないだろう。
だからこそ、自社の勝負できる土俵で戦うことがセオリーである。
これを言い換えると「本来取れるべき顧客は、絶対に取りこぼさないこと」「勝ち目がないところで、消耗しないこと」である。
取るべきものは何か?捨てても良いものは何か?
まさに営業戦略は「選択と集中」が生命線になることは間違いないと言える。




