・ビジネスは「戦(いくさ)」として認識されていること
・戦略とは、戦いに勝つために策略を図ること
・勝算が見込める「市場」を選ぶこと
・そのためには、自社のシーズを明らかにさせること
特に自社のシーズ要件は、戦うための基本装備であり、そこから事業のドメイン(領域)が見えてくる。
ドメインを明らかにすることで、市場(=戦う場)を特定することが可能になる。
では、肝心の市場であるが、その構造はどうなっているのだろうか。
市場の構図を表す時には、「3C」の視点で捉えるとわかりやすい。
3Cとは、自社(=Company)、顧客(=Customer)、競合(=Competitor)の頭文字を取ったものである。
ここでポイントになるのは、「自社 ⇔ 顧客」という関係以外に「競合」という要素が加わり、三つ巴(どもえ)の縮図が出来上がることだ。
これは、『 自社を知り、顧客を知り、競合を知らなければ戦いに勝つことができない 』 ことを意味する。
特定した市場とは、言ってみれば「自社のシーズ要件にマッチするであろう顧客の集団」である。
しかし、他社も同じようなシーズ要件を装備していれば、当然に「その市場」を狙いにくる。
これが、「市場競争原理」である。
そうなると、一人の顧客をめぐって奪い合いが繰り広げられる。
これが、「市場シェア争い」である。
特定した市場がどんどん拡大するような状態であれば、例え一回戦で敗れたとしても、次の戦いでリベンジすることも可能である。
しかし、飽和状態、縮小路線の市場では、次のチャンスを待っている間に、どんどん他社にシェアを奪われてしまうのは明らかだ。
争いは避けたい?
それだったら、今後成長が見込める新興市場やブルーオーシャン市場に狙いを定めて、自社シーズ要件を整えればいいのではないか。
確かにそれは言える。
しかし、もし「うま味」がある市場だったら、やがて多くのプレイヤーが参入し、レッドオーシャン化する可能性は高いと言える。
いずれにせよ、早かれ遅かれ「競争」は避けられないのだ。
では、競争優位に立つためにはどうしたらいいのだろうか?
一つあげるとすると、「他社より強力な武器(=競争アイテム)を持つこと」である。
考えてみれば当然の話だが、競争市場で武器を持たず「丸腰」で挑んでもまず勝ち目はないだろう。
と言うことで、次回 「 営業戦略の定石 【競争アイテム編】」では、競争優位な戦い方について追及するとしよう。




