2013年02月21日

商談プロセスの定石(保留対処編)

前回「商談プロセスの定石(保留法則編)」では、商談締結時のクロージングにおいて、お客さんの選ぶ道は大きく3つあることをお伝えした。

1.3つの選択肢とは、「決める」と「やめる」、そしてもう一つは「保留する」である。
2.この結果をそのまま「色」で表すことも可能だ。
3.「決める=白色案件」、「やめる=黒色案件」、「保留する=灰色案件」

といった具合だ。

実は、営業の業績向上のカギを握るのは「灰色案件にどう対処するかにかかっている」と言える。
なぜならば、「灰色案件の法則」が存在するからである。
この法則は、「営業業績の低迷と灰色案件数は比例する」という私流の理論表現である。

つまり、業績優秀な営業マンほど、灰色案件の保有数が少ない。
これは、白黒キッチリつけた案件が逆に多いことを意味する。

一方、業績低迷者は灰色案件を数多く抱えている。
これは、白黒キッチリつけられない案件が多いということだ。

しかし、結果的に「灰色案件」を一時抱え込んだとしてもすぐに悲観することはない。
今後、灰色案件を「いつまでに、どうやって白黒つけるか」に真価が問われるからである。

また、灰色案件をそのままにしておくと、いずれ「変色」することも覚えておこう。

どんな変色をするかというと、「自然消滅」か「不戦他決※」という結果に変わることを意味する。
※「不戦他決」とは、自ら戦いを放置して他社で決まってしまうこと。
このことから、案件の変色化は、企業にとっても営業マンにとっても大きな損失と言えるのだ。

私は、色の差が出る要因の一つが「クロージングによるところが大きい」と見ている。

   段階締結をしっかり行ってきたか?
   どこか曖昧にしていた節はなかったか?
   言うべきことはきちんと言ったのか?
   お客さんの言動にどう反応したのか?
   どんな言動で商談を締めくくってきたか?
   次に何をすべきかわかってのことか?

営業マンのよくある言動に、「相手が慎重な方なものでして…」「強く言って相手を逆なでしたくないで…」など報告してくるケースがある。
あたかも「相手を気遣ってのことです」とでも思ってほしいのか。

私の経験上では、勝手な言い分でクロージングを回避してしまう営業マンの「逃げ口実」と見てとれるものがほとんどである。
しかも、これが灰色案件を出す大きな要因でもあるのに、同じようなことを繰り返す…

もう一度、あらためてクロージングとは何かを見つめ直してみることだ。

「受注か」、「打ち切りか」、「継続か」、今後の方向性を明らかにさせるためにクロージングがある。
それが、商談実行プロセスの第一幕であり、同時に新たなプロセスの幕開けとなるのだ。

さて、次回は「商談プロセスの定石(事後処理編)」で、商談締結後の新たなプロセスに注目しながら商談展開について考えてみよう。


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2013年02月10日

商談プロセスの定石(保留法則編)

前回「商談プロセスの定石(商談締結編)」では、商談の締結は、段階締結の延長で行われるものであり、「同意を求める姿勢」が大切であることをお伝えした。

しかし、商談締結のための「同意」とは、お客さんの「意思決定」を促すことを意味している。
その回答次第では、商談の局面が大きく変わってしまうのだ。
このことを、売り手視点から捉えてみよう。

商談締結における「同意を求める」とは、すなわち直接、間接を問わず、お客さんに「やるか、やらないか」を問いかけていることになる。

それに連動して、お客さんの「意思決定」の返答も「イエス」か「ノー」の二択に思われがちだ。
しかし、お客さんには「伝家の宝刀」といえる、もう一つの選択肢が与えられている。

それは、「保留する」という権利である。

  「考えておきます」
  「検討します」
  「相談してみます」  
  「少し時間をください」 など

このような言葉を、営業マンなら誰もが一度はお客さんから頂戴しているのではないだろうか。

色で例えるなら、「イエス=白色」、「ノー=黒色」、そして「保留=灰色」が妥当なところだろう。
では、どちらとも受け取れるこの「灰色ゾーン」。
これが、商談締結時のポイントと言えよう。

では、これを一体、どう捉えればいいのだろうか?
ここは、私の経験上から流儀を唱えてみたい。

まず、結果のみで判断するならば、「白」が最も良い色であるのは当たり前である。
しかし、どんな優秀な営業マンでも、すべての結果を「白」にすることは出来ない。

当然「黒」という結果も真摯に受け入れるべきものである。
いや、むしろ「白黒つけた」ということで、まずは、「賞賛に値する」とさえ思っている。

その後にじっくり敗因について検証し、是正していけばよい。
非常にスッキリしている。

しかし、「灰」だけは違う。
灰色は、ものすごくモヤモヤする。
しかも、ある種の「危機感」を感じずにはいられなくなるほどだ。

なぜかと言えば、「営業マンの業績低迷と灰色案件数は比例するという法則」を身をもって経験しているからである。

では、灰色が出てしまった場合、どんな対応をすべきなのか?
この続きは、次回「商談プロセスの定石(保留対処編)」でお伝えするとしよう。


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