今回は、その「指南編」となる。
では、早速、本題へ。
「定義編」の冒頭で、『営業ロープレは、実践現場(商談)での「適応力」を養うために効果てき面である』ということをお伝えした。
にもかかわらず、ロープレ訓練を行っている営業マンは少ないと言える。
なぜならば、弊社の営業研修でロープレを行えば、日頃からトレーニングしているか、していないか、いちいち本人に訊かなくてもすぐにわかってしまうからだ。
では、なぜ訓練率が低いのか?
これは多くの企業共通の課題と言えるのだが、「トレーナー(=指導者)がいない」ことが原因の一つに挙げられる。
そもそも、営業ロープレをトレーニングとして行う企業風土がなければ、トレーナー不在もうなずける。
仮に、「実施したことがあるが今はやっていない、もしくは、実施したものの効果がでない」と言った場合は、「トレーナーの質的問題」に目を向けなければならない。
弊社の営業研修で行うロープレは、一流講師がトレーナーも兼任する。
では、社内で行う場合は誰がトレーナーになるのか?
これは、営業(プレイング)マネジャーが適役だと言える。
なぜならば、トレーナーとしての「資質」を一番兼ね備えているからである。
その前提は、経験値、実績、スキル面もあるが、何より「自社営業のあり方を理解している」ことである。
「自社営業のあり方」つまりは、自社の営業戦略(上位戦略)を理解し、実行プロセスを策定させたうえで、どう現場に伝え、いかに成果を出すのかを考えるのは、営業マンでも役員でもなく「営業マネジャー」の務めである。
だから、戦略実現のために与えられたチーム目標(予算)を達成するには、営業マン(メンバー)に必要な力を身につけてもらわなければ困るのである。
そのためのトレーニングが「営業ロープレ」ということだ。
営業ロープレを行う場合、トレーナーの視点は次のとおりである。
・思考レベルのチェック ⇒ しっかりと考えているか?
・実行レベルのチェック ⇒ 考えた事を行動に移しているか?
・何ができて、何ができていないのか? ⇒ どうすれば出来るようになるか?
このような所から営業マンの課題と達成度をチェックすることが重要な要素となる。
また、それを担うのは営業マネジャーであり、社内ロープレトレーナーとしての資質を磨きあげる必要があるのだ。
「資質を磨きあげる」とは、自分が築き上げてきた独特の営業哲学や感性による「ものの尺度」から、「どう科学的に営業を捉えるか」を養うことを意味している。
営業ロープレを行うと、営業マン一人ひとりから様々な課題が見えてくる。
それは個人レベルの範囲で片付けるものではない。
営業ロープレは「万能なトレーニングではない」が、そこを取っ掛かりとして「営業部門全体の課題として取り上げるべき要素がどこにあるのか?」を知ることが大切なのである。
さて、これまで営業ロールプレイングについて「企業としてどう捉え、どう取り組んでいくのか?」を全5回に渡りお伝えしてきた。
次回は、少し角度を変えて、営業マンの視点で「ロープレとどう向き合うのか?」、私自身の経験談を交え「営業ロールプレイング(奮闘編)」で締めくくることにする。
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